0738-63-3615

〒649-1211 和歌山県日高郡日高町荊木8

骨粗鬆症

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症

骨粗鬆症は、簡単に言うと骨が何かしらの原因によって脆くなってしまい(骨密度の低下、骨密度とは単位体積あたりの骨量(骨の中のカルシウムの量)のこと)、そのことで骨折しやすくなる病気です。同疾患の原因は2つ(原発性骨粗鬆症、続発性骨粗鬆症)あると言われています。

原発性骨粗鬆症と
続発性骨粗鬆症

原発性骨粗しょう症には、閉経後骨粗鬆症や老人性骨粗鬆症が含まれます。女性の多くは更年期(45~55歳)の年代になると閉経を迎えるわけですが、それによってエストロゲン(女性ホルモン)が著しく減少していきます。なおエストロゲンには、骨の新陳代謝に対して骨吸収のスピードを緩めるとされる成分が含まれています。そのため、これが分泌されない状態になると骨吸収のスピードは一気に加速し、骨形成が追い付かなくなります。それが続くことで骨は鬆(す)が入ったようなスカスカの状態になってしまい折れやすくなるのです。なお、原発性骨粗鬆症患者様のうち、女性は男性の約3倍いると言われています。また加齢によって、骨リモデリング(新しい骨をつくる代謝作用)のスピードが落ちるようになるのですが、これによって骨形成のスピードも低下するようになります。これも骨粗しょう症を発症させやすくします(老人性骨粗鬆症)。このほか日頃の生活習慣(食生活の乱れ、運動不足、寝たきり など)やダイエットなどによる栄養不足も骨量の低下を招きますが、この場合は少数です。

続発性骨粗鬆症については、特定の病気(甲状腺機能亢進症、関節リウマチ、糖尿病、慢性腎臓病 など)や薬剤(メトトレキサート、ワルファリン、ステロイド など)が原因となります。

主な症状について

骨量(骨密度)が低下していく過程で何かしらの自覚症状が現れるということは、ほとんどありません。ただ低下するに従って、骨折しやすくなっていきます。そのため多くの方は、転倒した際に尻もちや手をつくなどふとしたことによる骨折、骨量の減少によって背骨(椎骨)が身体の重さに耐えられなくなって起きる椎体の圧迫骨折などによって気づくことが多いです。そのほかにも病状が進行することで腰や背中に痛み、身長の低下、脊柱の後弯変形などがみられるようになります。なお骨折しやすい部位には、大腿骨近位部、橈骨遠位端、脊椎、上腕骨頚部、下腿骨、骨盤などが挙げられます。椎体を圧迫骨折すると腰部や背部に痛みが出るようになります。

検査について

診断の有無をつけるための検査では、X線(レントゲン)あるいはMRIといった画像検査で骨の状態(骨折の有無 など)を確認していきます。さらに現在の骨量を計測する骨密度測定も行います。この検査は様々な方法がありますが、一般的によく行われているのはDXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)です。これは、2つの異なるエネルギーのX線を利用して骨密度を測定するもので全身を計測することもできますが、その大半は腰椎と大腿骨近位部で測定します。その診断基準ですが、脆弱性骨折(ほんの少しの外力で生じる骨折)のある方でYAM(若年成人平均値:腰椎は20~44歳、大腿骨近位部は20代の骨密度の平均値)の値が80%以下、脆弱性骨折のない方でYAM値が70%以下の数値であった場合に骨粗鬆症(原発性)と診断されます。

治療について

(原発性)骨粗鬆症と診断されたら直ちに治療が行われます。この疾患は骨の生活習慣病とも言われており、主に食事療法や運動療法が中心となります。食事療法ではカルシウムやカルシウムの吸収を促進するビタミンD、ビタミンKなどの食品を積極的に摂取します。また骨を丈夫にするには適度に骨に負荷をかけることも大事なので、ジョギングなどを継続的に行うようにします。さらに転倒防止のために筋力やバランスを鍛える運動も大切です。またこれらに併せて薬物療法も行います。使用される薬は、骨代謝を調整する薬(活性型ビタミンD3製剤)、骨吸収を抑制させる薬(ビスホスホネート、SEAM(選択的エストロゲン受容体作働薬)、カルシトニン製剤、デノスマブ)、骨形成を促進させる薬(チリパラチド)です。

なお続発性骨粗鬆症の患者様については、特定の病気が原因であれば原疾患の治療、薬剤が原因であれば、使用の中止や減量といったことが行われます。

院 長
楠山 一樹 (くすやま かずき)
診療内容
整形外科・リハビリテーション科
住 所
〒649-1211
和歌山県日高郡日高町荊木8
電 話
0738-63-3615
アクセス
JR紀伊内原駅より徒歩3分
休診日:日曜・祝日 
診療時間
9:00~12:00
15:00~18:30
Page Top